悩めよわがおつむ

法科大学院で学ぶ学生が日々の学習記録と些細な思いの節を綴るブログ

学内答練の成績記録

ロースクールで答練?そんなのありかよと思いますが、なりふり構わず試験対策のための授業を用意していることは評価します。

 

もともとロースクールが、実務と理論の架け橋として設立されたものであり、試験対策のための予備校とは一線を画する存在とされてきましたが

現実問題、試験を受ける学生としては、このような理念云々より、どれくらい試験に寄与するかどうかで判断しますから、ロースクールの予備校化は必然だったと思います。

ロースクールでの司法試験対策は禁止というのが建前ですが、実際には形骸化してると言っていいでしょう(うちの学校は授業の中で答練をしていますから、実際そうだと思います)。

 

さて、そんなお偉方が決めた学校理念なんてのはどうでもよくて

大事なのは、今後の学習計画のために、この学内答練の成績を記録して、後から見直せるようにするためです。

答練は2週間に1回行われ、30点満点(しかし最高でも25点までしかつけないらしい。意味不明)で、成績順位は出ません。

以前、激安で申し込めたから現在まで受講しているLECの予備試験答練についても成績乗せて記録したいですが、諸事情により12月くらいにしようと思います。

 

・第1回 民法

 点数 21/30

論点は譲渡担保に関する各論点。譲渡担保を実行し、発生した余分金を求める清算金請求権の存在と、それを被保全債権とした留置権の構成。

当時は譲渡担保を実行した後に清算金請求権というものを知らなかった。そして、留置権は物権であるため第三者に対しても例外なく主張できるということを誤解していた。

 

・第2回 刑法

 点数 25/30

論点は、窃盗と事後強盗の論点。窃盗に必要な窃取行為の認定について、被害者の占有状態の存在を認定できるかという事実認定が問題となっていた。

当時は、占有事実と占有意思の評価について前者に重きを置いて、後者はあくまで補充要素でしかないことを誤認し、並行評価をしていた。

 

・第3回 憲法

 点数14/30

現在で最も点数の低い科目。憲法は前期A評価だったものの、理解できているか不明という漠然な恐怖を感じる科目。問題はP権と公共性のある団体における金員支出行為、および政教分離

当時はP権の問題を意思決定権としての思想・良心の自由と構成し誤爆。三段階審査における保護領域の認定が甘く誤爆

 

・第4回 商法

 点数23/30

憲法でかなり気力を失ったものの、なんとか復活した。論点は譲渡制限株式の譲渡。および招集通知を書く株主総会決議取消訴訟。譲渡承認は会社の承認および名簿の書き換えが必要であるところ、本件では承認請求に対する返答がなく、みなし承認となっている。そのため、承認後の書換拒絶は不当拒絶にあたる。以下はオーソドックスな処理

当時は書換拒絶されても会社に株主地位を対抗できるということを、株主名簿の地位から記述したが、その点は単に不当拒絶でよかった。あと取消訴訟の裁量棄却は重大違法かつ決議変動無しであることを誤解していた。

 

・第5回 刑訴法

 点数25/30

前々から感じていたが、この答練は採点が甘いなあと思う。

第1問は強制処分について問う問題であって、ベランダに乗り出す被疑者の身体を撮影することが検証にあたるかを検討させるものだった。

強制処分かどうかかなりギリギリだと感じたが、行為態様の具体的検討を行うため、任意捜査としたが、この判断が裏目に出た。しかし事実を満遍なく拾うにはこのような答案戦略を取ってしかるべきではと思う。

第2問は被疑者の捨てた吸い殻を回収することの可否であり、領置を問うものだった。というよりそれしか書くことないから他に何を書くのか戸惑ってしまった。最終的には任意処分としての可否を検討することを求めるものであったから、なんとかそれに即してかけたが、答案の全体的な出来としては普段の規範立てから離れてしまっており個人的には収まりの悪い答案だったと思う。