悩めよわがおつむ

法科大学院で学ぶ学生が日々の学習記録と些細な思いの節を綴るブログ

平成29年司法試験結果

お久しぶりです。

前回のブログ更新から、早2ヶ月。こうも更新が遅いとそろそろブログが向いてないんじゃないかとも思う今日この頃。

 

今年受験した平成29年司法試験ですが、無事合格しておりました。

1日平均5時間も勉強していないような不真面目な輩でしたが、達成すべき目標はクリアできたので嬉しい思いがあります。

応援してくれた両親や友人、弁護士の先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。

 

さて、今後は司法修習の書類準備を行いつつ、これまでの自分流勉強方法についてまとめてブログにしたいと思っています。

先ほど1日平均5時間も勉強していないといったように不真面目だった分、勉強方法はかなり効率性と合理性を追求しています。そのため、今年不合格になってこれから来年に向けて急ピッチで準備をする方や、社会人をしつつ限られた時間で勉強をする方にとっては親和性がある内容となるのではと思っています。

 

個人的に司法試験というものは、膨大な試験範囲について極めて短い時間の中で一定の答えを要求するという点で、事案処理能力を問うことがコアな試験だと考えています。最低限の知識が必要なのは言わずもがなですが。

そのため、日々の学習においてもインプットよりもアウトプットを重視すべきであるし、アウトプットの作業も自分へのフィードバックが大きいものを優先的に行えば、試験合格に必要な事案処理能力は身につくと考えています。

ちなみにここでいう事案処理能力とは、事案の中にある問題を発見し、その問題を処理するという能力で、与えられた事案の中から問題点を抽出する嗅覚と、それを具体的結論に結びつける説得力から成り立っています。

 

この観点を意識するかどうかで学習効率は結構変わるのかなと思います。

例えば、よく司法試験の過去問は全年度3周はしなきゃダメ!みたいな話がありますが、私はこの考えは正しくはないと思います。

司法試験の過去問を3周しても、その年の司法試験の解法をマスターするだけで、自分が受験する年の司法試験に対応できるようになるとは限りません。また、過去問を何度も解くことで、司法試験頻出の論点にも強くはありますが、その観点で見るなら出題可能性も踏まえて問題を作成している各予備校の答練を解いた方が、まだ効率的かと思います。

司法試験の過去問において大切なのは、「解く」ことではなくて「研究する」ことです。問題文に散りばめられた文章から、どういった問題点を抽出しなければならないかという、問題文の事情から論点を導く嗅覚を養う。出題者が問題文に込めた伏線にたどり着くための感覚を極める。これが過去問を研究するということです。

出題趣旨や採点実感が重要だと言われるのは、過去問を研究するという意味においてだと思います。これらの出題者や採点者の意見が込められた資料は、問題文に込められた意図を知る上で有用なのであって、間違ってもその問題で指摘すべき論点が明記されているから有用なのではありません。

司法試験の過去問が優良な学習資料なのは指摘するまでもないですが、それも使い方次第ということは意識すべきことだと思います。

結局私はこの観点から、直近3年分の司法試験しか解きませんでした。時間が足りなかったからもありますが、それでも充分かなと感じたからです。

司法試験の過去問は3年分でいいと断じるつもりはありませんが、少なくとも過去問を解く際の考え方などは、時間がない中で結果を出そうとする方にとって必要なポイントなのかなあと思います。